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BOSTON アルバムディスコグラフィ
BOSTONは1976年デビューのアメリカン・ちょっぴりプログレッシブ・ハードロックバンド。
全米屈指の名門MIT(マサチューセッツ工科大学)卒業の奇才「トム・ショルツ」率いるプロジェクト的なバンドとして現在も活動を継続中ですね。
ヴォーカル以外の全てのサウンドメイクを一人でこなすトム・ショルツの拘りにより、過去作品ではリリースまでに気の遠くなるような時間を費やしたことでも有名。
デビューアルバムからミリオンセールを連発するなど、異次元の境地に位置するような宇宙空間創出バンドですね。
1st: BOSTON(邦題:幻想飛行)
1976年リリースのデビューアルバム。
奇才トム・ショルツによる現代で言えば「オタクの境地」のサウンドプロダクション。
当時にして他の追随を許さない圧倒的にクリアな音質と楽曲クオリティを誇る超名盤。
ブラッド・デルプの超絶ハイトーン・ヴォーカルと澄み渡るようなバックコーラスも心地よい。
仮にこれから聴き始めるBOSTONビギナーさんは、その後のサウンドメイクの進化を堪能できるという理由から定石通り本作からの入門がおすすめです。
2nd: Don’t Look Back
1978年リリースの2ndアルバム。
デビューアルバムを遥かに凌ぐ宇宙空間サウンドに誰もが度肝を抜かれた歴史的名盤。
幻想飛行の後に惑星に降り立つ宇宙船に乗り込んだかのような超肉厚で圧倒的な奥行きの音質が魅力。
「No Synthesizers Used(シンセサイザー不使用)」
「No Computers Used(コンピュータ不使用)」
アルバム・ジャケットに記されたクレジットはあまりにも有名ですね。
3rd: Third Stage
1986年リリースの3rdアルバム。
旧レーベルとの法廷闘争もあり前作から8年を経てのリリースとなりました。
オリジナルメンバーはトム・ショルツとヴォーカルのブラッド・デルプのみとなるも、代名詞的な奥行きと広がりのスペーシーサウンドは健在。
まさに「待てば海路の日和あり」の諺通り、大ヒット曲「Amanda」をはじめ何よりも楽曲の完成度が最高到達点に達したと実感できる名盤中の名盤。
4th: Walk On
1994年リリースの4thアルバム。
本作で初めてシンセサイザーが使用され、アルバムクレジットから「No Synthesizers Used(シンセサイザー不使用)」の文言が消えました。
ヴォーカルもブラッド・デルプからフラン・コスモに交代。
オープニング曲の「I Need Your Love」がアルバム代表曲となるもその他の楽曲との完成度に若干の格差を感じます。
5th: Corporate America
2002年リリースの5thアルバム。
2ndアルバム以降の8年周期リリースを堅持。
トム・ショルツの独裁プロジェクト体制から、若手や女性の新メンバーが加わるなど楽曲作りも民主主義化したかのような変化を感じる作品。
ヴォーカルが復帰したブラッド・デルプ含め3人体制となり大合唱コーラス状態!。
アコスティックな楽曲が目立ちハードロック感はやや後退。
全体的には地味な印象も、全曲平均点以上の力作揃いであることは確かです。
6th: Life, Love & Hope
2013年リリースの6thアルバム。
前作から11年という気の遠くなる年月を経てようやく登場。
生まれた赤ちゃんが中学生になっちゃいます…。
前半は往年のBOSTON節とも言えるメロディを聴くことができて懐かしさが蘇ります。
しかし中盤以降はやや迷走(各メンバーの暴走?)気味な印象で、楽曲への評価の分かれるところでしょうか。
往年のスペーシーサウンド・ハードロックのみを求める古参のファン層には物足りなさも残りそうな作品。
お世辞にも上手いとは言えないトム・ショルツのヴォーカルもきつい…。